野宿生活者の自立支援を目的に、欧米ではさまざまな路上新聞が発行されています。
 欧州で有名なのは、イギリスの週刊「ザ・ビッグ・イシュー」(約28万部)。ホームレスたちが駅前や街頭で市民に販売し、売価の6割が売り子の収入になる仕組みです。フランスの月刊「マカダム・ジャーナル」(12万部)も同じような新聞で、九三年、当時のミッテラン大統領が創刊を後押ししました。アメリカでは都市ごとに発行され、たとえばサンフランシスコの月刊路上新聞「ストリート・シート」(3万6000部)は、情報提供と社会啓蒙の役割を果たしているそうです。
 これらは、主に市民向けの有料新聞ですが、ほかにホームレスへの無料情報紙や生活ガイド冊子など、欧米諸国では多彩な印刷物が刊行されています。
 日本でも、野宿をしている人々に必要な情報を伝え、市民との交流も進むようなメディア(媒体)が誕生しないものだろうか、と考える人は少なくありません。 本紙は、そうした願いに半歩でも応えるべく、手探りで創刊しました。とりあえず、大阪市内を配布地域とする6000部の新聞に過ぎず、まだ情報の質も量も限られています。欧米の先進例には及ぶべくもありませんが、読者のみなさんとともに紙面改善や配布対象の拡大に拡大に努めます。
創刊準備号より